「つゆ草」
作詞:森田ヤエ子
作曲:園田鉄美
演奏:星野恵利(Soprano)、林田 賢(Piano)
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つゆ草は
美しい青い色
初秋(あき)の日の朝に咲き
儚くしぼんで
つゆ草を
手に摘めばしたたれる
初秋の日の朝の露
儚く消え失せ
つゆ草は
美しい青い色
初秋の日の朝に咲き
儚くしぼむ
作詞者の森田ヤエ子さんは、「がんばろう」や「わが母の歌」「花をおくろう」等、働く人々の思いを詩にして、荒木栄等と共に、たくさんの歌を生み出した方である。
私が、森田さんの詩(曲がつけられる前の)に初めて出会ったのは、1977年であった。その時に「浜木綿の歌」という歌が生まれ、それがきっかけで、それまでの私の創作上の行き詰まりから抜け出す機会にもなった。また、その後、森田さんとはお手紙を交わす間柄になり、長崎でのコンサートにおいでいただき、私の家にお泊まりいただいたこともある。
「つゆ草」は、確か1984年頃に森田さんからいただいた詩であったが、1986年に開催した私と松永真司さん(合唱構成「平和の旅へ」の共作者)のオリジナルコンサートにおいて、女性ソロで初演したが、さしたる評価を得ることもなく、その後、この歌はお蔵入りとなった。
ところが、それから約30年後の2013年の冬、ふとこの歌のことが思い出され、この歌のKEY(調性:最初に創った時はロ短調[Bm]))を二短調[Dm]にして歌ってみると、とても良い感じになると気付いたので、ピアノアレンジ等を少し工夫して、以前からお付き合いのあった長崎のソプラノオペラ歌手・星野恵利さんに楽譜をお渡ししたところ、とても気に入っていただいた。
しかも、「この歌を私がコンサートで歌うイメージが浮かんで離れない。ぜひあなたが主宰している合唱団のコンサートの中で歌わせてほしい。」とのお話。最初は、私たちの合唱団もコンサートをするだけの実力もないので、少しためらったが、結局は、合唱団にも良い機会かもしれないと、80名あまりのコンサートの中で、これを歌っていただいた。
コンサートの中での「つゆ草」の評判はとても高く、おまけに私たちの合唱団も、コンサートを機に音楽的にも前進し、会員も何人も入会されることとなったのである。
「つゆ草」は、その後、星野恵利さんと同じソプラノ歌手でご友人の牧野由美さんが制作されたCDの中の一曲として歌われている。(なお、CDでは、歌の3番は英訳された歌詞で歌われている。)